導入事例

埼玉県大熊様【計測、制御、クラウド】

項目 詳細
営農形態 キュウリ、トマト、露地野菜、コメ、その他。農業従事者4名
導入時期 2015年4月
場所 埼玉県桶川市
導入理由 労働コストの低減、ハウス環境の見える化、病気の発生を抑える
設置状況 制御ノード1台(加温機×1、カーテン×1、天窓×2)、内気象ノード1台(気温、湿度、CO2)、外気象ノード1台(雨、風、日射)、UECS Station Cloud使用
運用内容
  • 起床後、スマホでハウスの状況とシステム動作状況チェック
  • 納品中に、カーテンもしくは天窓の開閉の確認
評価、要望 【評価】
1.自分と両親の労働コストの低減を実現(各自作業に集中できる、時間の有効活用ができる)

私の農園では両親がキュウリ、自分がトマトという形でそれぞれ管理しています。私は朝は納品がありますので、その間のトマトの管理は両親にお願いしていました。ただそれには、両親が作業をしているキュウリのハウスから出て、トマトのハウスに来る必要があります。これが結構手間が掛かります。例えば真冬だと防寒着を着たり脱いだりしてハウス間を何度も行き来する必要があります。ですが自動制御を取り入れた事でその行き来がなくなりました。両親もキュウリに集中することが出来ています。また、私の作業が早めに終わり、後は夕方にトマトハウスの天窓、カーテンを閉じるのみという日もあります。こういう場合、以前は夕方を過ぎるまで出掛ける事が出来ませんでしたが、今は遠隔操作で天窓、カーテンを動作させられるので、夕方に出掛ける事も出来るようになりました。

2.ハウス環境の見える化と、それによる湿害対応を実現

大熊農園は元々キュウリ農家であったので、トマト栽培もキュウリの管理に近い方式でやっていました。すると飽差は適切な値でも湿度が高過ぎてしまう事があり、しばしば湿害が発生していました。これに対して、環境制御による見える化で改善を行いました。
①UECS Station Cloudで湿度の状況を見える化まず湿度90%以上の時間が1日何時間あるかを、UECS Station Cloudの計算機能で計算しました。すると夜間、天窓が閉じた後、湿度90%以上の時間が多くなることが分かりました。
②夜間換気のポイントを探索そこでどの程度、天窓、カーテンを開けて、暖房機を利用しながら除湿させるかがポイントだと思いました。1週間ほど、パソコンからUECS-PiのWEB強制操作(遠隔での天窓操作)をしながら、適度な値を探しました。また雨の日、晴れの日、風の強い日など条件を見ながら、自律動作の条件を検討し、湿害対応に良いと思われる条件を作成しました。
③湿害対応した動作条件を制御へ組み込み条件を作ったら、その条件を制御に組み込んで動作させます。湿度の動きを見つつ、動作が安定していることを確認しては修正する作業の繰り返しですが、湿害対応は上手くいきました。一度設定できたので、概ね1ヶ月位は設定を変更しなくても大丈夫かもしれません。制御条件が適切かどうかについては、私は季節の変わり目を見極め注意をしています。
勿論、制御が予想通り行かなかった場合でも、UECS Station Cloudで緊急時にはメールが来るので安心です。しかし、メールを受けるためのスマホは手放せなくなりました。

3.カスタマイズが自由で拡張性が高い

ワビットさんのシステムはUECS対応なので、暖房機やファンなどといった個々のアクチュエータを、個別で自動制御しつつ連動させる設定が組めます。私は炭酸ガス発生装置は導入していませんが、ワビットさんのシステムでは後で取り入れる機器を既存のシステムと連動させる事が簡単に出来るので、今後導入しようか検討しています。

【要望】
現在、ユーザーグループのメンバーがグループウェアを使って、WebでUECS-Piの情報交換をしています。私は栽培経験値がまだ乏しいのでユーザーグループで出てきたアイデアを自分に合わせた形で取り入れていきたいと思っています。ただWebだけだとコミュニケーションが円滑にならないこともあります。せっかくなので、オフ会や勉強等を開いてFace To Faceの機会を年1回でも開いてもらいたいです。

三重県小椋様【計測、制御、クラウド】

項目 詳細
営農形態 フルーツトマト(水耕)
導入時期 2016年9月
場所 三重県津市
導入理由 ハウス環境の最適化、省力化
設置状況 内気象ノード(気温、湿度、CO2)、外気象ノード(日射、雨、外気温)、制御ノード(カーテン、天窓×2、サイド巻き上げ×2、CO2、循環扇、潅水、ヒートポンプ)、UECS Station Cloud使用
運用内容 ハウス内環境の把握とアクチュエーター制御による最適化、UECS Station Cloudで遠隔監視制御
評価、要望 【評価】
1.環境制御のためにPLCを使った自動化を自作プログラムで実現
2.遠隔からハウス内環境を見られるようにみどりクラウド導入
と順次改善してきた。

しかし、遠隔監視で異常が判ってもハウスから離れていてはどうしようもない。また、自作プログラムの為、細かい制御を実現するには力不足という問題があった。
UECS-Piのおかげでアクチュエーターを連動させた細かい制御が実現でき、さらにUECS Station Cloud導入でアクチュエーターを遠隔から操作出来るようになった。環境データの蓄積もできるので、それも今後役立てて行きたい。

【要望】
要望そのものの話しではなく、要望が実現される事についてです。ユーザグループのコミュニケーションツールとして使用しているサイボウズLiveで要望などを上げると、順次アップデートされていき使いやすくなっています。これは素晴らしいと思っています。

静岡県加藤様【計測、制御、クラウド】

項目 詳細
営農形態 水耕ミニトマト
導入時期 2016年9月
場所 静岡県三島市
導入理由 本格的な環境制御をやりたかったからです。コンピュータとハウスが連動するなんて夢のような感じでしたし、とても面白そうだったのと毎日ハウスに行くワクワク感を増やしたかったからです。とにかくまず栽培技術を極めたい。そのことにより自分の作ったミニトマトの収量の限界を見てみたい、そう思いながら毎日働いています。
設置状況 ハウス3箇所+離れたハウス1箇所に対して、センサーノード4台、制御ノード6台、外気象ノード2台、UECS Station Cloud使用
運用内容
  • 朝起きてiPadで自宅から動作機器に異常は無いかをモニタリング
  • ハウス到着後、昨日の平均温度、湿度、その他細かいところのデータをPCで閲覧
  • 終日ハウスで作業しながら自律動作にミスマッチがあれば即設定変更
  • 帰宅前に動作機器の目視、PCで動作機器の異常動作ないかチェック
  • 就寝前にiPadで動作機器と温度を確認して、異常警報メールに対応すべく携帯電話を抱えて就寝
評価、要望 【評価】
これだけ安価でいろんなことが出来るため、作業スタイルが一変しました。データ管理も簡単になり、既存マシンだけで環境制御中だと直売所の配達していても落ち着かない日々でしたが今はほぼフルオートなので長時間外出しても精神的に平気になりました。ただコンピュータですので固まったりして重度エラーが出ると直ちにハウスに直行して、エラーを迅速に正常に戻す必要があります。それもやっているうちに上達しました。マシントラブルの警報メールが入るとドキッとしますが、その頻度も減ってきたのである程度安心して就寝できるようになりました。なんだかんだで毎日ハウスに行くのが楽しみになり、コンピュータを導入したことさえ忘れてしまうくらい農作業に没頭できるので最高です。他にも以下のような事がありました。

  • 終日、手動で温度湿度の微調整をしていた時間がほぼ無くなった。
  • 他のハウスの状況も1箇所にいて分かるのでハウスのパトロールの時間がかなり減った。
  • 警報メールがくることがあるので携帯電話は手放せなくなった。
  • 環境制御に無関心な父が毎日朝晩ハウス備え付けのPCを見るようになった。
  • 父親はiPadで外出先や自宅でもモニタリングしているようだ。
  • 父親が前は出掛けるときは、外出先から家族に今何度?とか風強かったら西の天窓閉めてとか電話で指示を出していたがそれも外出先からモニタリングや遠隔操作が出来るためそういうことが無くなった。
  • 環境制御の話を親子でするようになり会話が増えた。
  • ノートに平均温度等、毎日記帳することが無くなった。

【要望】
自分は電気やPCの知識も仕事に関係なかったので今まで大して興味も無かったですし、別に知らなくても困らなかったです。そんなとこから、一から全て手探りでマニュアルを勉強しながらのノード製作やシステム導入でしたが、全てにおいて「大変だった」とはあまり感じず、むしろ考えてやることが面白くて夢中でのめりこみました。分からないことに関しては、自分で当たりをつけて解決しようとして、もがいて、それでも無理だったらワビットさんに聞きました。その中で志を同じにしてる人たちと出会って、その方々にも
グループウェアを使って色々教えて頂けることや実際に会って飲みながら話をする事が出来、よかったです。要望としては、まだまだ製品としては半分試験品みたいな感じですので、安定した挙動での稼動するためにもっと練り上げていって欲しいというところです。あと作物に対しての最適な自律動作の組み方がまだよく分からないので、そのあたりをワビットさんや知り合った方々にも助けて頂きながら、世界ナンバーワンの唯一無二のマシンに育てていきたいです。 今後はEC、pH、ハウス内上部の微風センサも使ってみたいですね。あとはこのシステムに、栽培温度の適温を教えてくれるAIなんかが搭載されると素晴らしいと思います。

【その他】
環境制御システム導入はやりたかったんですが手が出せないでいました。数年前に
池田先生のオランダトマト100トンどりの本※を手に取ったときの衝撃は大きく、いままで習ってきたことと結構反対の事が書いてあって当初は半信半疑でしたが、オランダで出来るならば日本だって出来るんじゃないかなと思い、CO2マシンを買い、温度管理も本に書いてあるとおりにやってみたら収量がグッとあがったので、それからいろいろネットで情報を集めたり、講習会に出たり、友人のすすめで計測システムを買い、愛知の環境制御システム導入農家を幾つか視察して、感動し、ますます環境制御に興味が沸いたのですが、制御コンピュータもお値段がお高く、すぐには資金的に余裕がないため、導入はあきらめていました。しかし、いかんせん手動メインでの制御では、冬場は毎日温度を細かく調整していたらどこにも出掛けられず、それに張り付きっぱなしで悶々と日々暮らしていました。また、既存の計測システムの限界(自動記帳が無いことややより細かな計算等が出来ない)もわかり、つぎのステップに行きたがっている自分がいました。そういう時にワビットさんのシステムを知って、自分でも手が出せると思って試してみようと思えました。

※:現時点(2017年4月)だと
こちらの本がお勧めです。

このシステムについては、とにかく国内外の若者がこういう事例を見て知って かっこいいと思えるスタイルを確立できたら もっともっと就農される方が増えて、働き方が変わって、いいインパクトを社会に与えられるのではないかと思います。過大な投資無しで、誰もが手が届く形で農業が最先端を突っ走り、アイデア次第でもっとおもしろい農業がやれるよって色んな人に伝えたいです。